今回は横須賀市教育委員会 支援教育課 小谷 亜弓先生からのコメントです。
「支援シート」について
◎支援シートの活用
・支援シートそのものは、作成当初は学校が移行する時期の作成を進めてきたものです。
昨年度より、支援シートの数や活用状況の確認を市全体の中で行いました。取り扱いについても記入内容の修正や計画の作成を毎年行っていくことを進め始めたところです。
また、在学中の支援シートの書式については、市の指定のものを使用する場合やお子さんの状況に応じた学校・学級オリジナルのものを使用する場合もあります。
これまでの取り組みを振り返る意味でもファイルの中身を毎年確認できるよう研修等で周知していきます。保護者の方々へも、共につくる内容であることから、家庭訪問や面談等の中で確認や作成への協力をぜひお願いいたします。
◎支援シートの作成
・本市で活用の支援シートについては、市教育委員会のホームページからダウンロードできるようになっています。
http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/8320/shien/index.html
・支援シート作成希望の方は、在籍の学校を通じてお申し出頂ければ、ファイルを学校に送付し作成を行います。就学前の方については、園を通じてお申し出頂くか、支援教育課(TEL:046-822-8513)へ直接連絡いただければ、送付いたします。
相談支援チームについて
◎巡回相談部について
・巡回相談は、学校等からのニーズにしたがって行うシステムなので、市内のどの学校でも要請することができます。
・横須賀市では、教育委員会だけでなく、療育相談センターや市立養護学校・ろう学校、県立武山養護学校・岩戸養護学校、筑波大学附属久里浜特別支援学校で巡回相談を行っています。現在、その手続きや内容などを整理し、研修等の中で関係機関での周知を行っているところです。
◎授業支援部について
・授業支援部は、通常の学級のわかりやすい授業を、ユニバーサルデザインの視点から検討しています。小中学校の通常の学級の教員や特別支援学校・特別支援学級の教員が一緒に授業づくりに取り組んでいます。
・内容が授業づくりであることから、教員向けの発信を行っています。
◎学校内の相談体制について
・就学先の相談について・・・市教育委員会支援教育課
・学校内での支援内容の相談・・・学級担任を通じて、学校内で検討(まずは学級担任を通じて相談することをお勧めしますが、ご事情の中で難しい場合は、支援教育コーディネーターやスクールカウンセラー、相談員等を窓口にして下さい。)
・特別支援学級への入級についての相談・・・市教育委員会支援教育課
・「ことばの教室」への通級の相談・・・就学前⇒市教育委員会支援教育課
小中学校在学生⇒学級担任(学校)を通じて手続き
◎学校の中で相談がうまくいかない場合の相談先
・お子さんのこれまでの経過等を一番よく理解している関係機関を、第一にお勧めします。各機関と市教育委員会や学校が連携を行いながら、よりよい支援につなげられるよう取り組んでいきます。
◎教員への研修や障害理解について
・教員向けの研修については、校内研修・年次研修・専門的な研修等を含めて順次進めてきているところです。
◎発達障害のある人の将来像
・障害のある人々を取り巻く社会的状況の変化の中で、障害の状態をとらえる上で環境要因が重視されていることや、周囲のサポートを得ながら自分らしく生きるという考え方が広まっています。
・自分に適した環境を自分で判断するためにも、学齢期に個々の状況に応じた支援を受け入れながらたくさんの体験や経験を重ねることが必要です。そして本人の学習に取り組む「意欲」を大切にし、自分の気持ちをきちんと伝えることができるような関わりを続けていきたいと思います。
◎学童保育との連携
・機関連携を行う上で重要なのは、本人や保護者を中心にしてよりよい取り組みに向けていくことです。まずは保護者の意向を確認しながら、学校の状況の伝達方法などをていねいに話し合うことが必要だと思います。
また、毎年きちんとその確認を行っておくことも重要です。
※以上、小谷先生から平成25年2月に頂いた原稿をそのまま掲載しました。次回は岩波先生です。